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【重要】アドバイスをあげよう。でも、いつが1番いいの【運動学習】

「いつアドバイスをあげた方が良いのか」ということを考えたことがあるだろうか。

そう。考えてみれば当たり前なのですが、

選手・生徒が欲しい時です。

これが結論です。

これで、皆様、今日もありがとうございましたでは、がっかりだと思いますので、「なぜ?」を科学的に・でも柔らかく・出来るだけ短くお話ししますね。

(3分くらいで読めるようになっています)

アドバイスをあげるのはいつが1番いいのか?【運動学習】

さて、

よくある日頃の出来事を振り返ってください。

皆様は、コーチをしている時。指導をしている時。何かを教えている時。

いつアドバイス・声かけ(フィードバック)をしていますでしょうか?

  1. 指導者、ここでいう場合の読者様のあげたいタイミングなのか?
  2. それとも、生徒・学生・選手(学習者)のもらいたいタイミングなのか

読者様をいきなり批判するつもりは全くありませんが、

前者の方が圧倒的に多いのです。

以前の私の含め、実際学んでいる人を考えながらである

2の学習者を考えながらアドバイスを送るタイプは非常に少ないのです。

指導者・コーチは、選手よりもそのスポーツに関して、知っているので(その場合が多いので)、

指導者の「今あげた方がよいのではないかな?」

というタイミングになります。

そうなのです。これは、指導者が指導者のあげたいタイミングであげるということになります。

では、実際のところ

いつ生徒・学生・選手(学習者)がアドバイスを欲しいのであろうか?

正解は、当たり前かもしれませんが、学習者が欲しい時です。

よく考えると当たり前でかなと思われます。

私たちはいつ人からアドバイスをもらいたいのでしょうか?

最初に戻りますが、欲しい時にもらいたいのです。

それに関する研究が山のようにあります。

1つだけ超短く紹介します。

こういった研究の内容は、スポーツに限らずリハビリに関しても多くあります。

因みにですが、1995年が1番最初に投稿された「選択肢をあげて運動のスキルが上手にゲット出来たよ!」ということなので、25年の歴史(現在2019)があります。

さて短くご説明します。

運動のスキルを学ぶ時に、

アドバイス(フィードバック)を貰えるタイミングを

  1. 学習者が決めることの出来るグループ
  2. 学習者が決めることの出来ないグループ

と2つのグループがあります。課題は以前のブログでもあった課題ですが、

目隠しされてボールをマトに投げる課題でした。手順はこんな感じです。

  1. マトの前に立つ。
  2. 目隠しをされる。
  3. ボールを投げる。
  4. (目隠しのため当たった場所がわからない)
  5. 何回かに1回どこに当たったのか聞くことが出来る。

例えば、右側の6点。

左側の7点。

10点。

なんていったスコアを

練習してる学習者

欲しいタイミング(1)

(学習者が決めることの出来るグループ)

学習者が決めることの出来ないグループ(2)

で初日に練習を行います。

そして、数日後の2日目に同じ目を隠した状態で同じ課題をこなすのです。

その時は、どちらのグループもアドバイスを貰う事なく、どちらが高い得点を出せるのか。

得点が高かった方が、「上手に学習できた!」ということになるでしたね!

結果は、

学習者がアドバイスをいつ貰えるか決めることの出来たグループが、運動を上手に学べる

です。

さあ、なぜか?

箇条書きでまずご紹介しますね。

学習者がアドバイスを欲しい時にアドバイスをあげることによって、

何故、運動のスキルが上手に(効率よく)ゲット出来るのか?

  • アドバイスが最大限、生かされる。
  • 学習者が主体で練習を学ぶ環境の為、単純に伸びが早い。
  • 学習者がアドバイスを要らない時にあげるという事が起こらない。
  • 単純にやる気が上がる

アドバイスを下さいと言わない限り、あげるな!とお伝えしているのではありません。

しかし、指導者・コーチ・教員が選手・生徒に

「アドバイス欲しい時に聞いてね!」

と選手に伝えている事によって、選手が主体的に動くように変わります。

このような声かけを(たまにであっても)していますでしょうか?

もし学習者が訪ねてきた時。

読者様のアドバイスは100%といって良いくらい学習者によって有用な情報になってきますよね。

だって、アドバイスちょうだいっていっているのですから。

アドバイスを貰うのを待っている状態なのですよ。

こんな場面でアドバイスをあげる程、効率の良いアドバイスをあげる状況はありません。

もちろん、選手が気づいていない時に、これはこうだったよ!と気づきの意味でアドバイスをあげることは効果的でしょう。

でもそれを聞くことなく、指導者が今はあげるべきだ!と毎回あげている場合。

それは、学習者によって100%アドバイスが読者様から欲しいタイミングであるかはわからないのです。

簡単にまとめると、

アドバイスをあげるタイミングは、学習者が欲しい時がベスト!【運動学習】

次の練習の時に、選手にふとこんな形で声をかけてみて下さい。

「今日も練習、頑張ろう。アドバイス欲しいなとか今のショットどうだった?」なんて、私が見てる時にきになるときがあったら聞いてね」

このような聞き方は間違いなくパワーがあります。

バスケットボールの名コーチのボストンセルティックスの監督であるBrad Stevensも言っていますが、

「レベルに関係なく。誰もがコーチされたい。誰もがアドバイスを貰える環境の中で練習したい。」

この声かけは、選手を自主性に促し、この時はどうだろう?など考えながら練習することに繋がる可能性が少なくとも上がるのです。

そう、アドバイスが欲しいという環境作り。そして、欲しい!と聞かれた時に的確なアドバイスを送ってあげるコーチ・指導者。

これは最強なのです。

「ほ〜なるほど」はありましたでしょうか?

「読者様への文章のプレゼント」になった事を遠いアメリカから祈っておりますよ〜 ^^

次回のスポーツ心理学・メンタル、運動の上達方法、語学・留学のお話で、皆様とお話できることを楽しみにしています!

ひろ / 岩月 / Hiro

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↓以前の運動に関するブログはこちら↓

運動を上手に学ぶためにアドバイスはどれくらいあげたら良いの? 【運動学習】

「運動」を学ぶ方法 – 効率良く上手に【運動学習】

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